箱をあけた瞬間に松茸の良い香りがフワっと広がります。
このクセになるような独特の香り、たまりません!食べてみると、その香り、シャキッとした歯ごたえ、ほんのりとした甘味。おいしすぎて卒倒しそうになりました。
大げさではなく生きててよかった!(本文より)
これまで何度もご登場頂いている料理家・若井めぐみさん。「日本の極み」の最高級の食材をいろいろご紹介いただきましたが、今回の喜び溢れるレポートは、そんな最高級の一品の中でも「岩泉まつたけ」が格別な一品であることが伝わってきます。
ではさっそくご覧ください。
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こんにちは!
料理家、ハーブ料理研究家の若井 めぐみです。
今回私は「日本の極み」シリーズ岩手県産の「岩泉まつたけ(つぼみ)」を試食させていただきました。松茸といったら秋の味覚の王様!でもなかなか気軽に食べられるものではないので、とても楽しみにしていました。
松茸の中でも「岩泉まつたけ」は清らかな水、美しいアカマツ林に育まれ、味、香り、形の3拍子揃った最高級品。その道10年以上の経験を持つ「岩泉まつたけマイスター」の認めた選りすぐりの松茸なんだそうです。
では早速レポートしていきたいと思います♪
立派な木箱に入って到着。
「日本の極み」シリーズはパッケージのデザインがいつもかわいくて女性にはうれしいですね。松茸の箱、というと普通は渋いデザインを想像しますが、こちらもほかの「日本の極み」と同じくシンプルでかわいらしいほかにはないデザイン。
箱をあけた瞬間に松茸の良い香りがフワっと広がります。
このクセになるような独特の香り、たまりません!
カサが開く前に収穫した「つぼみ」ならではの上品なフォルムの松茸が大小合わせて5本。重さは大体小さいもので30gくらい、大きいもので50gくらい。
手に持つとこんな感じです。
そして添えられたカードに説明が。
シンプルでとてもわかりやすいです。
さて、この貴重な松茸5本をどうやって調理しましょうか…
今回も簡単レシピをご紹介させていただこうと思うのですが、まずはやっぱりシンプルにいただきたい!ということで、定番の松茸ごはんを作ることに。
最初に私流の下処理の仕方をご紹介いたしますね。
①硬い石附の部分を包丁でそぎ落とします。
もったいないので削りすぎないように気を付けて。
②次にボウルに張った水で軽く汚れを落とします。
松茸を水で洗うなんてもってのほかだ!という人もいますが、私は食べるときに砂が残っていてジャリっといったりする方がよくないと思うので洗う派です。あくまで優しく、軽く。短時間で作業を終わらせます。洗ったらキッチンペーパーなどで水気をふき取ります。
③あとは料理に適した大きさにしますが、カサの部分に包丁を入れて軸の部分は裂くようにします。
①と②の作業はどちらが先でも構いません。
これで準備完了!
松茸ごはんを炊いて行きます。シンプルに具材は松茸だけにしました。
米を研いでザルにあげ、鍋に入れてだし汁を注ぎ、酒と醤油、塩を加えて味付け。
上に下処理して適当な大きさにした松茸を乗せて炊きます。
今回はお米2合にだし汁315mlに日本酒大さじ2、醤油大さじ1、塩2つまみ、松茸は一番大きいサイズのもの1本を使いました!
炊飯器で炊く場合は水分を目盛りに合わせてくださいね。私は今回鋳物のお鍋で炊いたのですが、お鍋の火加減は最初中火~強火で、沸騰したらごく弱火にして15分ほど。
火を止める前に30秒、火加減を最大の強火にします。
これでおこげができます♪
そのあと15分ほど蒸らします。
炊いている途中から良い香りがしていたのですが、蓋を開けると湯気とともにさらに一気に香りが立ち昇ります。
この香りをお届けでしないのが悔しい。。。
松茸1本では少し少ないかなと思っていましたが、とても香りがよく、十分でした。食べてみると、その香り、シャキッとした歯ごたえ、ほんのりとした甘味。おいしすぎて卒倒しそうになりました。
大げさではなく生きててよかった!
シンプルに堪能したので、アレンジ料理にも活用してみたいと思います。
レシピとともにご紹介いたしますね!
バター香る 岩泉まつたけと牛肉の甘辛さっと煮
<材料 2人分>
岩泉まつたけ(中~大。下処理して適当な大きさに裂く)・・・1本
牛ロース薄切り肉(しゃぶしゃぶ用などごく薄切りのもの)・・・200g
白ねぎ(斜め薄切りにする)・・・10cm
バター・・・10g
糸三つ葉(食べやすい大きさに切る)・・・適量
A日本酒、醤油、みりん・・・各大さじ1
A砂糖・・・小さじ1
※Aは合わせておく
<作り方>
①小さ目のすき焼き鍋やスキレットなどを中火にかけ、バターを加え溶かし、まつたけ、白ねぎを入れて焼く。
②しんなりしてきたら、牛肉を加えて炒め、牛肉の色が変わったらAをまわしかけ、全体に絡める。
③糸三つ葉を添える。
Point
具材はそれぞれ混ざらないように炒めると仕上がりの見た目が綺麗です。
焼き豆腐や白滝などを入れてすき焼き風にしてもおいしいですよ!
ご飯やお酒が進む味。松茸の美味しさも堪能できます。
では次に小さめサイズを使ってもう一品
岩泉まつたけと秋鮭、海老の紙包み焼き
<材料 2人分>
岩泉まつたけ(小。下処理して4等分に裂く)・・・1本
秋鮭(1切50g程度のもの)・・・2切
海老(バナメイ海老やむきえび)・・・4尾
ぎんなん(加熱調理済み)・・・10粒
玉ねぎ(スライスする)・・・1/4個
バター・・・20g
日本酒または白ワイン・・・大さじ1
塩、胡椒・・・各少々
すだち(半分に切る)・・・1個分
<作り方>
下準備:オーブンを200℃に予熱しておく。
①秋鮭の骨を抜き、塩、胡椒で下味をつけて日本酒または白ワインを振りかけ、10分程度置く。水気をキッチンペーパーなどでふき取る。
②クッキングシートを30cmほどの長さに切ったものを2枚作り、それぞれに半量ずつ、玉ねぎ、秋鮭、殻を剥いた海老、まつたけを乗せ、ぎんなんを散らして、全体に塩、胡椒を振る。(写真参照)
③クッキングシート上下を被せて両端をねじり、しっかりと閉じて天板に乗せ、200℃のオーブンで15分焼く。
④焼きあがったら皿に乗せ、すだちを添える。
Point
秋鮭は下味をつけて10分程度置くことで臭みを取ります。
紙でしっかりと包むことで、松茸の香りを閉じ込めます。
お醤油を少し垂らして召し上がっても美味しいですよ。
アレンジレシピ2品、
どちらも簡単で岩泉まつたけの香りやうまみがよく感じられるメニューですのでよろしければ参考になさってください。
いつもはハーブを使ったアレンジレシピをご紹介しているのですが、今回はまつたけの香りにほかの香りはいらないと思い、ハーブは使いませんでした。
この岩泉まつたけは本当に秋の味覚の王様。
香りも食感も最高ですので、ぜひ一度お試しいただきたいです!
<プロフィール>
若井 めぐみ ハーブ料理研究家
料理家・ハーブ料理研究家。福島県郡山市出身。
ホテル、レストラン、洋菓子店、カフェなどの飲食業に10年ほど携わる。その後、立ち上げた料理教室「ヴェール エクラタン(東京都文京区)」は来年(2021年)10周年を迎える。様々な企業様向けレシピ開発やレストラン・カフェへのメニュー提案なども行っている。
著書に「ハーブと薬味のごちそうレシピ~スープからおつまみまで簡単で美味しい健康になれるメニュー65品~」。ハーブ料理のすそ野を広げ、おばあさんになるまで教室を続けることが目標。
HP https://vert-eclatant.com/
インスタグラム https://www.instagram.com/megumi_wakai