とっても甘くて濃厚です!つぶつぶがはっきり目に見えますが、飲んでみると口に触ることはなく、舌で潰せるほど柔らかく噛まずに飲むこともできるほど。
やはりポイントは火を通していない生あまざけなので麹菌が生きたままであること。日本が誇る発酵の力を暮らしに上手に取り込んで、美味しく健康になりましょう!
(本文より)
料理研究家の河井あゆみさんに、三百余年の伝統の味を守り続けている三吉麹屋の生あまざけをご試食いただき、美容にも健康にもよいおやつ「冷やし豆乳甘酒しるこ」のレシピも考案いただきました。
さっそくご覧ください!
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みなさん、甘酒が健康によいことはご存知ですか?
特に米麹からできた麹甘酒は、米のでんぷんをブドウ糖に分解して甘くなっているので砂糖を使っておらず、酒と呼ばれていてもアルコールは入っていません。また発酵の力によってビタミン・ミネラルなど栄養素を豊富に含んでおり、疲労回復や免疫力アップに効果もあるのです。
そのため昔から「飲む点滴」とも言われてきた甘酒、健康にも美容にもよいので私も自分で作ることもあるし、ちょっと疲れたな、という時もよく飲んでいます。
そしてこのたび山形県の三吉(さんきち)麹屋「生あまざけ」と出会いました。三吉麹屋さんは、元禄時代(1680年代)から代々受け継がれてきた稲麹をもとに味噌や醤油を作っている山形県河北町の麹専門店。伝統の味を守りつつ、手作り製法を守り続けているそうです。そんな本格麹を使った甘酒であればどんなにか美味しいでしょう。
また、生というところにも惹かれます!
なぜなら市販の甘酒は殺菌のため加熱されているものも多く、加熱によってせっかくのビタミンや酵素などの効果がなくなってしまうと聞いたから。
確かに届いた生あまざけは賞味期限が5日とありました。加熱していない分、賞味期限は短いようです。であれば、飲むだけでなく色々な方法で期限内に美味しくいただきたい!
でもまずはそのまま、冷やしていただきました。
とっても甘くて濃厚です!つぶつぶがはっきり目に見えますが、飲んでみると口に触ることはなく、舌で潰せるほど柔らかく噛まずに飲むこともできるほど。
朝ごはんとして1杯、おやつの時間に一杯、食後のお茶と一緒に一杯、なんていう具合に、1本720mlくらいすぐ飲んでしまいそうですが…
せっかくの上質な甘酒なので、発酵の力を生かした体にもよいおやつを考えました。これなら食欲のない時の食事代わりにも、子供のおやつにも、噛む力の弱っている高齢の方の食事にもできますよ!
*黒ごま団子と桃入り 冷やし豆乳甘酒しるこ
材料(2人分):
三吉麹屋の生あまざけ・・・100ml
豆乳(無調整)・・・50ml
白玉粉 ・・・ 50g
水 ・・・ 50g強
黒ごま ・・・適量
桃 ・・・ 1/2個
粒あん ・・・大さじ2
作り方:
まず豆乳(無調整)50mlと生あまざけ100mlを混ぜ合わせて冷やしておきます。
その間に黒ごま団子を作ります。
まず白玉粉50gに水を少しづつ加えて練り、耳たぶくらいの固さにします。
水を混ぜるうち白玉粉の粒がなくなってまとまりが出てきたら、黒ごまを指で潰しながら好みの量加え混ぜます。
黒ごまが全体的に混ざったら団子生地の出来上がり。
この生地を、約10gずつに分けて手で丸めていきます。
大体1個10gくらいの団子に丸めたら、沸騰した湯に入れ、浮き上がってくるまで茹でましょう。
団子が浮き上がってきたら穴あきおたまですくい取り団子が冷めるまで冷水に入れ、ざるにあげて水気を切ります。
黒ごまの入った団子は噛むとプチプチして美味しいですよ。
さて、うつわにこの白玉団子と切った桃(他の果物でも可)を入れ、冷やしておいた豆乳甘酒を注ぎます。仕上げに粒あんをあしらい、黒ごまを指で潰しながら振りかけましょう。
豆乳甘酒は、生あまざけの甘さで十分なので砂糖は必要ありません。麹菌のみの自然な甘さだと思うと安心していただけますね!
この豆乳甘酒だけをマグカップにいれてレンジで少し温めて飲むのも美味しく、またお腹にたまるので小腹が空いた時や、夜食代わりにもよいんですよ。寝る前に温かい豆乳甘酒を飲むとよく眠れるような気がします。
やはりポイントは火を通していない生あまざけなので麹菌が生きたままであること。日本が誇る発酵の力を暮らしに上手に取り込んで、美味しく健康になりましょう!
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いかがでしたか?
美味しいだけではなく、「飲む点滴」と言われるほど身体にもうれしい、濃厚な甘酒。
そのまま楽しむのはもちろん、スイーツ作りもぜひ活用してみてください。
料理研究家
河井あゆみ
2年半のNY滞在時に料理学校でイタリアンコースを修了し講師のアシスタントを経験。帰国後子育てを経て、2010年からイタリアンをベースにしたおもてなし・家庭料理の教室「料理教室ARNOアルノ」を主宰する。