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カタログギフトのリンベルが日本中から厳選した逸品を、美食のプロがテイスティング

「米沢牛&山形牛」グルメライター・猫田しげるさん

 なんとこのお肉たち、「噛む」という行為が必要ありませんでした(笑)。口の中ですぐにとろけ、飲み込むのがもったいない!と名残惜しくなるほど。いつまでも口に含んで味わっていたい……食いしん坊な私はそんな思いで一口一口を楽しんでいました。飲み込んだ後も、胃の中でまだおいしさを発揮しているのを感じたのは、私だけではないはず。

(本文より)

 

 

9月末日、「山形の極み」シリーズの米沢牛と山形牛の試食会を実施しました。お肉のおいしさを堪能するために、シンプルに焼くだけのバーベキューに挑戦。
食にまつわる記事を執筆して15年、グルメライターの猫田しげるさんに、ご参加いただいた様子をレポートしていただきました。どうぞ最後までお楽しみください。

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食べ物の中で一番記憶に残るものって、「おいしいお肉」だと思うんです。これまで食べた中で最も高級なお肉は? と聞かれたら、私はすぐに思い出せます。だから人はお肉をお祝いやご褒美に食べたり、大切な人に贈ったりするのでしょう。今回食べた「山形の極み 山形牛・米沢牛」も、私の“美肉史”に殿堂入りすること間違いなしです。

参加させていただいたのは、「米沢牛上カルビ」「山形牛肩ロース」「山形牛肩ロースステーキ」を食べ比べるという贅沢な試食会。
お借りした施設は、「新宿Flags BBQ&ビアガーデンbyデジキュー」。食材・飲料は持ち込み自由、炭の火おこしは不要、そして“手ぶらBBQ”が可能、という、バーベキューを「もっと身近に簡単に」楽しむためのサービス「デジキュー」の、新宿駅東南口徒歩0分にある屋上型会場です。その様子を、臨場感たっぷりにお伝えします。空腹時は閲覧注意です!

 

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お肉は高級感のある木箱に入っています。開けた瞬間、キラキラ輝くようなピンク色のビジュアルに歓声が上がりました。お肉は全て「肉質等級4 等級(B.M.S.No.5)以上」というランク。肉質等級は、脂肪交雑・肉の光沢・肉の締まりおよびきめ・脂肪の光沢と質の4項目で決定されます。5等級が最上で、マグロでいえば大トロでしょうか。
つまりこのお肉は、マグロの上質な中トロだけをぎゅっと集めたような感じです。生でも食べられそうです。サシの入り具合はまるで芸術家が面相筆で描いたように流麗で、ずっと眺めていたくなります。

 

……と眺めていてはいけません。いいお肉ほど脂肪の溶ける温度(融点)が低いので、ライトと熱気で脂が静かに溶け出してきました。f:id:blogscout:20161004154720j:plain

そもそも山形県は、四季がはっきりしていて昼夜の寒暖の差も大きい土地。その中で時間をかけて牛が育てられるため、肉質がきめ細やかで、サシの入りも非常に良い肉に仕上がります。
そんな山形県内で肥育される牛でも「山形牛」の名を名乗ることができるのは、県が定めた厳格な基準のもと選りすぐられた優秀な牛だけなのです。

  1. 山形県内において、最も長く肥育・育成された未経産および去勢の黒毛和種。
  2. 公益社団法人日本食肉格付協会が定める肉質4等級以上のもの。
  3. 山形県および各行政機関で実施する検査を通過すること。

山形牛にルーツを持つ米沢牛は、良質な穀物を飼料としてじっくり丹念に育てられ、適度な霜降りと濃厚なうまみが特徴です。

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まずは豪快にステーキ肉を網にのせます。脂がしたたり落ち、炎を上げてスパークします。せっかくの脂が落ちてしまうので鉄板で焼いた方が……と思われるかもしれませんが、ステーキ肉を炭火で直焼きにするという食べ方も、また違ったおいしさを発見できるはず!と、今回は網焼きにしました。しかも炭の火力が強いので、家庭では難しい、ミディアムレアの程よい焼き加減に仕上げることができます。そこがBBQの魅力ですね。

ステーキ店のように、中はちょうど良いレア具合に焼き上がりました。箸でつまんだだけで、まだじゅわっと脂がしみ出してきます。

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「これ、すごい」。一口食べた瞬間、あまりのとろけ具合に笑いが起こるほどでした。舌にしみわたる上品でおいしい脂、和牛独特の肉の香り。
牛肉のうまさの要因は「香り」にあるといいます。加熱によって「和牛香」が発生し、鼻に抜けるような香りが肉の味わいをよりおいしいものにするそうです。まさに、「牛のお肉を食べている」と実感できます。

続いて「米沢牛上カルビ」「山形牛肩ロース」も焼いていきます。f:id:blogscout:20161004152720j:plain

カルビは脂身の多いバラ肉ですが、普段食べているバラ肉と違い、赤身部分さえも極めて柔らかく、脂もべたっとしません。塩こしょうでいただくと脂本来の甘みが引き立ちます。

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肩ロースは赤身というイメージがありましたが、これはやはり「霜降り!」を感じさせました。脂が濃厚なので、わさび醤油が一番おいしくいただけました。

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驚いたのが、いつもの焼き肉だと「甘じょっぱい焼き肉のタレ」をベタベタに付けてご飯の上にのせて食べるのが幸せだったのですが、このお肉は塩やわさび醤油だけで満足できること。
しかも、ご飯が必要ない! お肉だけで「うまみ」「甘み」といった味覚が満たされてしまうので、薬味や香草だけで十分なんです。「今日はお肉に集中したい!」と思わせてくれます。
そしてお肉の合間にエシャロットやクレソン、野菜などをつまむと、お肉の香りと相まってそれらもおいしくなり、再びお肉を食べるとさらに脂のコクが深く感じられる。いいお肉は「おいしい」の連鎖を生むんですね。

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……実はこの日、歯の治療後だったので、「固いお肉が出てきたらどうしよう」と心配していました。が、それは全くの杞憂。なんとこのお肉たち、「噛む」という行為が必要ありませんでした(笑)。口の中ですぐにとろけ、飲み込むのがもったいない!と名残惜しくなるほど。いつまでも口に含んで味わっていたい……食いしん坊な私はそんな思いで一口一口を楽しんでいました。飲み込んだ後も、胃の中でまだおいしさを発揮しているのを感じたのは、私だけではないはず。これを昔、一般庶民が食べたら罰せられるほどの贅沢なお肉ではないかと想像してしまうほど。

牛肉を食べた時に満足や幸福を感じるのは、脳内でアラキドン酸とエタノールアミンがアミド結合してできる「アナンダマイド」の働きであるとされています。やはり「お肉をプレゼントする=幸福をプレゼントする」ということなんだなと実感した試食会でした。

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いかがでしたか? まさに「極み」の名にふさわしい上質なお肉は、猫田さんの“美肉史”に殿堂入りを果たしたのもうなずけますね。「お肉をプレゼントする=幸福をプレゼントする」ことだと感じた猫田さん。試食会でも「本当においしい」「こんないいお肉が食べられて幸せ」といった声が聞こえていました。皆さんも、大切な人に、幸福のギフトを贈ってみませんか。

「山形の極み」米沢牛と山形牛では、今回ご紹介した以外にも、用途にあわせていろいろなラインナップをそろえています。どうぞご覧ください。

 

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猫田しげる

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食関係の編集ライター。タウン誌、グルメ情報誌、レシピ本、新聞の地域情報版などの媒体で15年以上取材執筆。美味しいものからちょっと変わったものまで、食に関するあらゆることを愛し、日々発信中。